2016
02
[その他]
静岡県が主催する建築設計競技の応募案である。
日本平の山頂に富士山や四周の風景を眺望するシンボル施設と、既存の電波塔の周りを回遊するデッキを設計する、という内容であった。
また、募集要項によると「和」であることと、県産木材を利用することが強調されていた。
これらより富士ひのきの集成材による巨木の柱が、富士山を望む場を形成するスタイルを提案の骨子とした。
富士山を眺めることは遥拝(ようはい)とも呼ばれ、祈りに通じる行為であり、原始の頃より変わらない。
それゆえ、縄文時代より聖なる場を形成する手段である、「巨木の柱を立てる」という日本建築の原型に依拠し、「日本のこころ」を表現しようと試みた。