2016
09
[店舗・ビル]
空中庭園で知られる梅田スカイビルは、ここ5年ほどで入場者が倍増している。
それは外国人観光客が増えたことによる。そのきっかけとなったのは英国の出版社Dorling Kindersleyが「世界の建築ベスト20」として梅田スカイビルを日本から唯一、パルテノン神殿など世界の名だたる歴史的建造物と並んで選出したことがきっかけの一つである。これを報じたThe Timesの記事が2008年5月に掲載されている。
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以降、欧米の旅行ガイドブック「Lonely Planet」などで「TOP CHOICE」として観光お薦めとなったことがブームの一因となっている。
こうした外国人来場者に対するサービスを向上させるため、梅田スカイビルの低層棟1階のインフォメーションセンターを改修することとなり、その内装設計を手掛けた。
ターゲットとなる外国人観光客がどういう思いで、梅田スカイビルにやって来るのか?
「Lonely Planet」の梅田スカイビルを紹介しているページには、space-age Arc de Triompheとある。Arc de Triompheとは凱旋門の意味で、space-ageとは、「宇宙時代の、最新の技術を用いた、時代の先端を行くデザインの、最新の」といった訳語が並ぶ。
space-ageなイメージをもって訪れる外国人観光客に、「和」や「癒し」のインフォメーションではなく「space-age」なインフォメーションにしよう、ということで方向性を定めた。
また、梅田スカイビルの光天井などのデザインにおいて、原広司が楕円形をモチーフにした図柄を多用していることも、モチーフとなっている。