2016
09
[住宅]
築40年、90㎡ほどのマンションリフォーム。
既存の間仕切り壁や仕上げ材を、ほぼ全て撤去し、内装の他、風呂、トイレ、キッチンといった水回りを新しいものに取り換え、サッシ、ガラスも交換している。
つまり、ほとんどスケルトンまで解体したうえで仕上げを施している。
可動式間仕切りによって個室にすることもできるが、常時はワンルームの広々とした空間となるように、かつ白い空間、というのが施主からの依頼事項であった。
40年前の建物であるため、スラブ下2550mm、梁下の高さ2150mmという天井の低さであるが、それをカバーするため、天井面を照らす間接照明や、梁をフレームとしてデザインエレメントになるように工夫することで、低さを感じないように設計している。
また、サッシはガラスをペアガラスとし、断熱サッシに交換することで気密性、断熱性、遮音性能などが向上している。この工事は国土交通省の補助金制度「住宅省エネリノベーション促進事業費補助金」に申請し、工事費の1/3を補助金として交付を受けている。
新築工事と違って改修工事では解体して初めてわかること、それによる設計変更も多々あるが、施主、設計者、施工会社の3者の信頼関係があったからこそ、実質工期1か月半という工事のなかで、当初描いていたとおりの改修を行うことができた。
可動間仕切りを閉めた状態
改修前